いい漆器の見分け方を知りたい。【C015】 A:良い漆器、悪い漆器、漠然とは意味は分かりますが、お答えは大変難しいです。良い洋服の見分け方は?といっても目的に合ったものをその人の感性で選ぶように漆器も目的に合ったものを選びましょう。普段遣いにするのか、又客用にするのか、贈り物にするのか色々あります。しかし一般的に値段の割に華美なものは避けた方が賢明かもしれません。好みにもよりますが、華美な加飾が付いているものは価格も高いのが一般的です。良い漆器をお探しになる場合には、店員さんが漆器の知識が豊富である、アフターケアがしっかりしている(修理の依頼ができる)、などというように信頼できるお店を見つけることが近道だと思います。 絵のあるものとないものでどちらに価値があるのでしょうか?【C016】 A:品物の価値は購入された方が決めることになると思いますので、どちらに価値があるのか判断するのは難しいと思います。価格について言えば、一般的に無地の上に絵をつけますのでその分だけ高くなります。その人の好みや感性にもよりますが、毎日使うものは無地が良いと思いますし、使いやすいと思います。結果的に手間をかければかけるほど原価は高くなってきます。生活用品の漆器と(美術)工芸品の漆器とでも違ってきます。 漆器というものはいつ頃から存在するんですか?【C017】 A:遺跡や貝塚の発掘のニュースでよく漆器が発掘されたと聞くことがありますが、縄文時代以降がほとんどです。漆器は木地が木製のものがほとんどで、木は腐ってしまいますが、塗厚部分だけが残っている事が多いそうです。一般庶民が使ったとは思われませんが、その頃から漆器は作られ使われていたようです。 適当に扱ってしまいます。でも、ぜんぜん平気なような気がするのです が、そんなにデリケートなものなのですか?【C018】 A:おっしゃる通りです。本来、漆器は生活雑貨として生まれてきた物です。もちろん気を付けるに超したことはありません。毎日の生活でそんなに気ばかり遣っておられませんが、漆器は良い物だから大事に使ってくださいとの気持ちが高じてこうなったと思います。普段使いでない物はともかく毎日使う物は余計な気を付けなくても使える物が一番です。漆器の需要が減って来たのことの原因に、そのようなこと(大事に使え・・・)も一因があるように思われます。正直に作られた物を上手に、そしてもっと気軽に使いましょう。 外国で漆器に似たものはありますか?【C019】 A:漆器は英語でjapanと言いますが、日本古来の製法もありますが、中国や、東南アジアからの影響を受けているものが多いです。現在も中国や東南アジアの各国で漆器は生活用品として、生産されています。また、一部は日本にも輸入されています。 最近は各地の有名漆器もほとんどが工芸品で、気軽に日用品として使う のは気後れしてしまうような気がします。日用品として考えている方が おかしいのでしょうか。【C020】 A:私も日用品として使えるようにと思います。工芸品として技術を極めるのはそれ自体悪いことでもなく、必要なことかもしれません。しかし、本来の日曜雑貨としての漆器は段々遠ざかってしまいそうです。(時代の発展と共に新原材料の開発などありそれに変っていく)しかし、工芸品とそうでないもの、普段使いとそうでないものに分け、余り気遣いなくつかわれる事が大事と思います。丁重に手入れをしたり、使うに超したことはありませんが、それらが負担になるようではいけないと思います。漆器だけが食器の中でも大変なように言われていますが、陶器や磁器、ガラスや金属製の食器も手作りのものはびっくりするような値段がついています。木製の漆器はほとんどが手作りですので価格も高くなってしまいますが、陶器や磁器の大量生産のものと比べられて価格が高いと言われるのが私たちとしては残念です。私たち生産関係者としてはもっともっと、誤解を解くようPRをし日用品として、気軽 につかえる漆器の普及に努めなければならないと思っています。 漆器に使用する漆は国内では岩手県浄法寺町が一番の産地と聞きますが、他にどんな産地があるのでしょうか?【C021】 A:国内で使用される漆の90%は中国産といわれています。おっしゃるように日本産(業界では国内産の漆をそう呼んでいる)の漆は浄法寺が一番です。昔(明治頃まで)は本州以南の山林各地に自生していましたが、杉や桧の針葉樹の需要が高まり雑木を切り払い植林したため、少なくなってしまいました。又、産業が発達するに連れ、過酷な漆掻き(漆採取)の仕事は敬遠され従事者も年毎に減って来ました。我越前漆器産地も昔は、(江戸時代の中頃)漆掻きの職人が出稼ぎとして福井県より以北の方へ出かけ、前記の浄法寺などの漆の取れる所へ住み着いてしまった先人達が数多くあります。しかし、現在は漆掻きを職業にしている人は我産地にはいません。漆掻きの仕事が漆器の産地の基礎になったようです。現在は浄法寺の他、京都府の丹波地方で一部採取されているように聞いています。